こんにちは、丸の内OLの玲奈(@reinabb3)です!(•̤̀ᵕ•̤́๑)
今日は中国発の注目の仮想通貨Qtum(クアンタム)についてまとめてみます。
Qtum(クアンタム)って?
Qtum(クアンタム)はビットコインのUTXOベースという特徴を活用しながらも、イーサリアムのスマートコントラクトを実行することができる、ビットコインとイーサリアムのいいとこ取りをしたオープンソースブロックチェーンです。
※UTXOベースについては後でたっぷり説明するのでご安心ください!
Qtumのプラットフォームにおけるトークンの略称はQTUMといいます。
2017年3月にICOが行われ約1,500万ドル(16億円)を調達しましたヽ(•̀ω•́ )ゝ✧
Qtumは中国発のブロックチェーンプロジェクトで開発自体はシンガポールを拠点とするQtum財団により行われています。
Qtum財団は、有名なコンサルティングファームの一つであるPwCのサポートを受けて設立された非営利組織で、Qtumのブロックチェーンに関する開発等一切は、このQtum財団によって行われています。
また承認システムに、 POS(Proof of Stake)を採用していることも特徴の一つです٩(•౪• ٩)
Qtumの特徴①「UTXOベース」とは
ビットコインとイーサリアムのいいとこ取りとはどういうことでしょうか( ˘•ω•˘ ).。oஇ
UTXOベースとアカウントベースの違いについて
ブロックチェーン上で通貨の残高を管理する仕組みとして「UTXO(Unspent Transaction Output)ベース」と「アカウントベース」という2種類の仕組みがあります。
ビットコインの残高管理はUTXOベースで行われており、一方でイーサリアムの残高管理はアカウントベースで行われています。
Qtumは前述の通り、ビットコインのUTXOベースが採用されているのでまずはこちらを詳しく説明していきます(○´―`)ゞ
ビットコインのトランザクションデータの中にはビットコインの「インプット(Input)」と「アウトプット(output)」が含まれています。
ビットコインの着金がインプットにあたり、送金がアウトプットにあたります。
UTXO(Unspent Transaction Output)は未送金のアウトプットの合計です。
UTXOベースでは各アドレスのビットコイン残高を、そのアドレスに向けて送信されたトランザクションに含まれる未送金のアウトプットの合計金額で計算します。
上記図でTX6のアドレス残高は6BTCの残高があります。
この時ビットコインのUTXOベースでは、「TX6のアドレス残高:6BTC」と記録されているのではなく、「TX4アドレスからTX6アドレスBに2BTCの送金、TX5アドレスからTX6アドレスに4BTC送金していてTX6からの送金は0BTCであるため未送金のアウトプットの合計であるUTXOは6BTC(2BTC+4BTC)」というようにUTXOの合計で残高を算出しています╭( ・ㅂ・)و ̑̑ !
ビットコインアドレスに表示される残高はUTXOの合計をウォレットが擬似的に合計して残高と表示しているのです。
一方で、イーサリアムなどでは直接アカウントに残高が紐づいて記録するアカウントベースの仕組みが採用されているため、「アドレスの残高:6BTC」とダイレクトに記録されています。
ビットコインのUTXOベース
具体例からUTXOベースのメリットをみていきましょう。
例えば、玲奈が持っている3BTCのうち2BTCを父に送信する取引が行われたとします。
この時、父のビットコインアドレスへ2BTCの送金依頼をしただけでは、玲奈に1BTCのお釣りは戻ってきません。
ビットコインでは、インプットとアウトプットの差額は取引手数料としてマイナーに自動的に与えられる仕組みであるため、差額である1BTCが取引手数料としてマイナーに取られてしまいます。
そのため、2BTCを父に送ると同時にお釣りとして1BTCを玲奈自身のアドレスに指定しなければなりません。
この時に新しいアドレスを作成し、お釣り用アドレスとして指定することで外部からは玲奈が自分のアドレスを指定しているか、母に1BTCを送ろうとしているのかの判別が不可能になります。
その結果に取引の追跡を事実上困難にします。
このように、UTXOベースは匿名性を保つことができプライバシー保護が優れていると言われています!
▽UTXOについて詳しくはこちら
イーサリアムのアカウントベース
イーサリアムではアカウントに直接残高が紐づいて記録されているアカウントベースです。 この仕組みでは、玲奈のイーサリアムの残高はアカウントを参照するだけなので簡単に残高を把握できます。
処理がシンプルなため、スマートコントラクトを実装するなど、複雑な処理にも適していますが、アカウント方式では、リプレイアタック(同じ内容の情報を送信する攻撃)を受けやすくなります(´・ε・̥ˋ๑)
イーサリアムがリプレイアタックをによってイーサリアムとイーサリアムクラシックに分裂したThe DAO事件は皆さんもご存知だとおもいます。
▽知らない方はこちらの記事をどうぞ
Qtumのライトウォレット
「UTXOベース」と「アカウントベース」のそれぞれのメリットをまとめてみました(◍´͈ꈊ`͈◍)
- 誰から誰に送ったのか不明にすることで匿名性が確保ができる
- リプレイアタック耐性がある。
- スマートコントラクトなど複雑な処理ができる。
QtumはUTXOを活用する事で「ライトウォレット」を作成する事ができます。
ライトウォレットでQtum保有する時に、Qtumブロックチェーン上の全ての取引記録をダウンロードする事なく、自らのアドレスに関連した取引のみを選んでダウンロード出来るウォレットなのでとても処理が軽いことが特徴です(*’∀’人)
イーサリアムのMyEtherWalletを使うとわかりますが、動作が重いと言われています。
これは、アカウントベース残高確認をするイーサリアムが、残高情報だけでなくリプレイアタックを防ぐ観点から、ウォレットの利用にすべての取引記録を保存必要とするためです。
一方でビットコインやQtumは一部の取引記録の抽出のみでウォレットが利用できる、Simplified Payment Verification(SPV)プロトコルを採用しています。
Qtumのライトウォレットに実装されているSPVプロトコルにより、アプリケーションの挙動が軽くなることで、モバイル端末での利用や、マイクロペイメントが必要なIOT機器の利用がQtumブロックチェーン上で稼働することができます。
その結果、Qtumブロックチェーン上で作られるDAppsがより使いやすくなると考えられています。
Qtumの特徴②「スマートコントラクトAAL」とは
イーサリアムは、EVM(Ethereum仮想マシン:Ethereum Virtual Machine )を稼働させることでスマートコントラクトを実行します。
そしてEVMはアカウントベースのブロックチェーン上で機能するように設計されています。
しかしQtumのブロックチェーンはUTXOベースの残高確認方法を採用しています。
そこでイーサリアムのスマートコントラクトを稼働させるために間を取り持つのがAAL(アカウント抽象化レイヤー:Account Abstraction Layer)です٩(•̤̀ᵕ•̤́๑)
UTXOベースではスマートコントラクトを機能させることはできないのですが、AALという特殊な階層をQtumではブロックチェーン上に設定することで、イーサリアムブロックチエーンとのブリッジ(橋渡し)機能を果たします。
その結果イーサリアムのスマートコントラクトをQtumブロックチェーン(QVM:Qtum Virtual Machine )上で機能させることができるのです。
つまり、AALがイーサリアムとQtumのブロックチェーンのブリッジ(橋渡し)となることで、UTXOベースという匿名性に優れた仕組みを維持しながら、イーサリアムのスマートコントラクトを利用できるプラットフォームがQtumプラットフォームです。
▽スマートコントラクトについて詳しくはこちら
Qtumの特徴③DAppsが豊富
QtumはAALにより、イーサリアムはEVMにセキュリティを確保したままアクセスすることができるため、その使い勝手の良さからすでに多くのDAppsがQtumブロックチェーン上で稼働しています。
QtumのDAppsについてはイケハヤさんのQtumの記事が分かりやすいですฅ(^ω^ฅ)
- INK:Qtumベースのコンソーシアム・ブロックチェーン
- Energo:DAE (Decentralized Autonomous Energy Community)。P2Pで電力を売買する的な感じ。
- Qbao:ブロックチェーンSNS
- Vevue:ビデオ共有サイト(ICO中)
- Medibloc:医療情報システム
- Bodhi:予測市場アプリ
- Dedge:Qtumネイティブなモバイルアプリ
- CFun:クリエイター向けのブロックチェーンソリューション(ICO済)
- Beechat:仮想通貨をやり取りできるモバイルメッセージングアプリ
- BitClave:分散型検索エンジン
- DataWallet:個人データの売買
- Matchpool:ビジネスマッチングサイト
- Playcoin:ゲーム市場に特化した仮想通貨
- HalalChain:食品トレーサビリティ
- Pundi X:店舗用仮想通貨POS
- ENT:グローバルエンターテイメントプラットフォーム
Qtum(クアンタム)の注目ニュース
2018年1月BancaがQtumを採用
サンフランシスコの投資銀行BancaがQtumと提携。
Bancaブロックチェーン、ビックデータ、およびAI技術を組み合わせてブロックチェーンのウォールストリートをQtumブロックチェーン上に構築する予定です。
2017年12月Baofengと提携
中国のNetflixと呼ばれるBaofengと提携を発表しました。
Baofengが最大5万ものノードを提供することでQtumネットワークの安定化に貢献する計画です。
中国系のブロックチェーンプロジェクトはよくわからないけどBaofengと提携しがち問題ですね(o^∀^o)
— Coin Meets (@CoinMeets) 2018年1月13日
▽元の記事はこちら
Qtum(クアンタム)の概要
発行日 | 2017年3月 |
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トークン名称 | QTUM |
総トークン供給量 | 1億QTUM |
承認システム | Proof of Stake(POS) | 創業者 | Patrick Dai |
公式サイト | Qtum公式サイト |
ホワイトペーパー | Qtumホワイトペーパー |
玲奈が考えるのQtum(クアンタム)の将来性
QtumはビットコインのUTXOベースというセキュリティに強いという特徴を活かしながらも、イーサリアムのスマートコントラクトを実行することができる、ビットコインとイーサリアムのいいとこ取りをしたプロジェクトであることがご理解いただけたでしょうか٩(•౪• ٩)
Patrick Dai氏は、Qtumについて、フォーブスのインタビューで以下の様に語っています。
「残念ながらビットコインはその簡単なスクリプト言語ゆえ、できることに限界があり、主に価値を送るために使用されています。
一方でイーサリアムは様々な使用が可能ですが、ビットコインのソースコードほど安定しセキュアではありません。
Qtumの新しいパラダイムは、安定し安全で拡張性のあるプラットフォームで、新たな業界準拠の合意形成をもたらします。
つまり、Qtumはビットコインとイーサリアムのベストな部分を合わせたものなのです。」
Qtum Mixing Bitcoin & Ethereum Launching ‘Proof-Of-Stake’ Smart Contracts Platformより引用
どんどん新しいDAppsが生まれ開発が進んでいるQtumの動向には今後も注意が必要です(≧ω≦)
玲奈おすすめのQtum(クアンタム)購入方法
現在、日本の取引所でQtumを購入することはできません。
以下の手順で海外取引所からQtumを購入することができます。
有名な取引所ではBinanceやBittrexがQtumの取り扱いをしています。
▽Binance公式サイトはこちら

丸の内OL3年目の玲奈です。2017年6月から仮想通貨投資を始めました!
誰にでもわかるブログを目指します(∩˃o˂∩)