マネックスがコインチェックをたった36億円で買収できた3つの理由

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こんにちは、丸の内OLの玲奈(@reinabb3)です!(•̤̀ᵕ•̤́๑)

今日はマネックスのコインチェックを買収額が36億円と安すぎる理由について記事にしました!

マネックスのコインチェック買収における概要

買収額が安すぎる理由を説明する前に今回の一連の買収について改めておさらいしてみたいと思います。

買収における基本事項

買収における基本事項は以下の通りです。

アーンアウト条項については買収額の36億円の理由に関わる部分なので後ほどご説明します。

・マネックスはコインチェックの発行済株式177万5267株すべてを36億円で取得し、コインチェックを完全子会社化する。

・コインチェックCEOの和田晃一良氏の持株比率は45.2%、COOの大塚氏は5.5%であり、単純計算すると、和田氏は今回の会社売却で約16億円、大塚氏は約2億円を受け取る計算となる。

・株式譲渡契約にはアーンアウト条項が付され買収額の他に3年に渡って株主には追加の利益の払い出しが行われる。

「マネックスがコインチェックを36億円で買収と正式発表」より

 

マネックス買収までの一連の出来事

日時内容
2018/1/26ハッキングによるNEM流出事件発生
2018/1/29金融庁による業務改善命令発出
2018/2/2改正資金決済法に基づき、金融庁が立ち入り検査を実施
2018/2/13日本円の出金再開
2018/3/12NEMを保有していたユーザーに対する補償と、一部仮想通貨の出金・売却を開始
2018/3/22業務改善計画書を金融庁に提出
2018/4/6マネックスのコインチェック買収を発表

マネックスグループ株式会社とは

マネックスはマネックスグループ株式会社を親会社とする企業グループで、香港、米国等にネット証券持つ東証1部上場企業です。

ゴールドマン・サックスのゼネラルパートナーだった松本大氏とソニーが設立したネット専業証券会社のマネックス証券株式会社を主要な子会社としており、国内のネット証券分野では老舗と言える存在です٩(๑❛ʚ❛๑)۶

会社概要

  • 社名 マネックスグループ株式会社
  • 設立 2014年8月
  • 代表名 松本 大
  • 所在地 東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル
    松本 大(まつもと おおき)氏

    松本 大(まつもと おおき)氏

買収に伴う当面の方針

マネックスCEO「コインチェックはIPOも視野」より引用

代表取締役の変更

・コインチェックの和田晃一良代表取締役社長、および大塚雄介取締役COOは取締役を退任し、同社の執行役員に就任予定

・和田晃一良氏は今後、プロダクト開発という限定された業務の範囲で職責を果たしていく方針。

・新たな代表取締役には、マネックスグループの取締役兼常務執行役の勝屋敏彦氏が就任。

・代表取締役に就任する勝屋氏は、1989年に三菱銀行に入行後、2006年にマネックスグループに入社して以降は、マネックスFXの代表取締役社長、マネックス証券の代表取締役社長などを歴任した人物。

・マネックスグループ株式会社CEOの松本大氏も取締役に就任。

NEMの取り扱いについて

・NEMの取り扱いは継続。

・NEMの補償は今回の完全子会社化が決定する前にコインチェックの自己資金で全て補填済み。

コインチェックの今後

コインチェックという名称およびブランドは今後も継続

・将来的にはIPOを視野に入れる上で内部管理体制を強化するために、監査役会など外部牽制の導入を目指す。

・仮想通貨交換業への登録は買収から2か月程度が目標であるがまだ決まってない。

なぜマネックスだったのか

記者会見より、なぜマネックスがコインチェックを買うことになったのかポイントを抜粋しました‹‹\(´ω` )/›› ‹‹\(  ´)/›› ‹‹\( ´ω`)/››

マネックス側の視点

・マネックスは自社で設立したクリプトバンクの登録申請の認可に時間がかかる見通しであった。

・仮想通貨交換業の先駆者であるコインチェックがもつ新しい考え方と、マネックスグループの金融業に関する知見を融合することで、全く新しい金融会社を作ることができると考えている。

・仮想通貨の顧客はオンライン証券に比べて若いため、年齢層で(マネックス証券と)若年層の顧客をグループに取り込める。

・仮想通貨はこれまでの証券と全然別のものではなく、1つのマーケット、1つの重要な資産クラスになってくると考えており、マネックス証券とコインチェックの双方にとって新しい方針やトレーディングの機会を提供することが可能になる。

・また金融業のシステム・顧客保護のノウハウも提供できる。

コインチェック側の視点

・マネックスグループCEOの松本氏は、3年前にコインチェックで口座を作り、自身がユーザーとなったこともあり、事件前からコインチェックの和田社長と大塚COOと面識があったため交渉先としてコインチェック側が売却先として先にターゲットを絞った。

・仮想通貨交換業は未成熟で、内部管理体制は重要だが、ある程度スピード感を持つことも重要であり、そのなかで比較検討した結果した、マネックスが最適であると考えた。

▽記者会見の全文はこちら

双方のCEOが元々面識があったことから交渉はスムーズに進んだようです─=≡Σ((( つ•̀ω•́)つ

コインチェックの買収額が36億円と安すぎる理由

コインチェックは、すでに170万人の会員を持つ世界有数の仮想通貨取引所です。

2017年3月期には売上高が約772億円営業利益は約7億円当期純利益が約4億7100万円を記録し、仮想通貨ブームであった昨年の決算に当たる2018年3月期の決算発表数値は非公開であるものの、1,000億円を超える営業利益が出ているという報道もあります( ・ὢ・ )

NEM保有者に対し、466億円を手許のキャッシュで補償したことからも収益性は抜群の会社であると考えられます。

営業利益が1,000億円を超える企業の場合、買収額は通常その10倍以上の数兆円規模になることが通常であり、今回の買収額である38億円は安すぎると言われています(´・ε・̥ˋ๑)

例えば、アメリカの大手金融会社ゴールドマン・サックスが支援するモバイル決済企業のサークル社は、2018年2月に同じくアメリカの仮想通貨取引所Poloniexを買収しました。

買収額は約430億円で、コインチェック買収額の10倍以上でした。

販売所のビジネスモデルがある分、Poloniexより利益が出ていると考えられるコインチェックの買収額がPoloniexの10分の1以下なのは主に3つの理由があると考えています。

理由① 36億円以外の追加支払い義務がある

今回の買収においては36億円の他にアーンアウト条項に基づく旧株主への追加の支払い義務が設定されています。

アーンアウト条項とはM&Aの際に、マネックスがコンチェック株式に支払う36億円の他に一定の条件が達成された場合に株主に追加での支払い約束することです╭( ・ㅂ・)و ̑̑

アーンアウト条項とは、M&A取引の実行(クロージング)後一定の期間において、買収対象とされた事業が特定の目標を達成した場合、買手企業が売手企業に対して予め合意した算定方法に基づいて買収対価の一部を支払うこととする規定である。

アーンアウト条項 (あーんあうとじょうこう / Earn out Clause)より引用

要するに、買収額は総額で36億円ではないということです(・ε・`)

アーンアウト条項は欧米のM&Aでよく使われる手法です。

今回の買収におけるアーンアウト条項は36億円とは別に今後3年間、税引前当期純利益の50%分から訴訟費用などを差し引いた額を、既存の株主に支払うというものです。

現在コインチェックは金融庁の仮想通貨交換事業者の登録認可を受けていません。

登録がもし認められた場合に、コインチェックは再び数百億円規模の利益をあげる企業になる可能性が高いと言えます。

しかし、「事業を続けていけない場合には、利益が出なくなる」とマネックスCEOの松本氏も発言しており、買収するマネックスとしても登録ができなかった場合には多額の資金を投じて購入したコインチェック株式の価値が暴落するリスクもあります。

そこでアーンアウト条項を設定して、もし仮想通貨交換事業者として登録ができて莫大な利益が得られた時にだけ、株主に追加の還元をすることで買収額を低く抑えることに成功しました(๑ˇεˇ๑)

理由② 事業上のリスクが高い

コンチェックの今後の事業上のリスクとしては以下のような点が指摘されています。

1 .金融庁からどんな管理体制や報告義務が要求されてるか

2.信用減による顧客離反

3.従業員離反

4.訴訟リスク(売買停止を機会損失として複数の提訴を受けている)

5.いくつかの取り扱いコインがこれから中止になること。

6.これまでのインフラの潜在的脆弱性の有無

7.交換業登録は本当に二ヶ月後にできるのか

8.暗号通貨市場自体の伸びが踊り場になる可能性、かつ競争激化で、昨年より収益力は落ちるだろうこと

コインチェックの買収額(36億円)は安いのか?高いのか?フェアバリュー算出の不可能性」より引用

この中で私が特に大きなリスクであると考えている点は「2.信用減による顧客離反」および「7.交換業登録は本当に二ヶ月後にできるのかの2点です。

コインチェックはサービス停止期間中に売却できなかったユーザーから損失補償を求める集団訴訟を受けており、すでに計144人のユーザーと3つ団体から訴訟されています。

損失補填という頭のおかしな主張が法廷でどこまで認められるか未知数ですが、アーンアウト条項にも反映されているためリスクとして株主も認識しています(>ω<)

また前述の通り、コインチェックがまだ正式に「仮想通貨取引所」として当局に認められてません。

認可を受けていない仮想通貨交換事業者はみなし交換業者として現在事業をしていますが、金融庁はみなし交換業者には今後、営業を認めないようにしていく方針です(;´༎ຶД༎ຶ`)

しかし現在金融庁は容認する方向で検討しているという報道もあり、買収が追い風となり期待が持てる状況に変わりつつあります。

理由③ 多額の法人税の支払いが2018年5月末に控える

コインチェックは2018年3月が決算月であるため、法人税の納税期日は2018年5月末に法人税の支払い期日がきます。

ここからは玲奈の憶測ですが、NEMの補償で466億円の現金の支払いを損金として処理しても、営業利益で1000億円超の報道通りであれば税金の支払いが数百億円規模で発生するので、現在の売上のキャッシュ流入がほとんど無い中で納税用に現金を確保することは銀行から難色を示される可能性があります。

一部上場企業の子会社となることで銀行の信用力を上げ、納税のための現金を確保する思惑もあったのではないかと一連の報道をみて思いました(´-ω-`)

玲奈の思う事

買収額がたった36億円の3つの理由
  1. 36億円以外に追加の支払い義務がある
  2. 事業上のリスクが高い
  3. 多額の法人税の支払いが2018年5月末に控える

買収額が36億円と安いように思えるのは、将来利益が出たら株主に追加で支払う義務がある上に事業上のリスク多くあること、また近い将来に税金による多額のキャッシュアウトが控えていることからこの買収時のタイミングではたった36億円で全株式を購入するができたと考えるのが良いと思います。

和田CEOと大塚COOは取締役を退任するものの執行役員という立場で会社に残ることも決まっているので、二人の活躍にこれからも期待です◡̈⃝︎⋆︎*

今後交換事業者の登録に向けて前向きな報道がもっと出てくることを祈りながらこれからも、コインチェックを使い続けていきたいと思います。

仕事柄海外の買収案件でよく見かけるアーンアウト条項ですが、今回は仮想通貨の記事で書くことができて嬉しかったです(。・ω・。)

このブログを書いている人

丸の内OL3年目の玲奈です。2017年6月から仮想通貨投資を始めました!

誰にでもわかるブログを目指します(∩˃o˂∩)


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